ウェディングプランナーであるために大切にするべき5つのこと
一生に一回の大切な結婚式を新郎新婦さまと一緒に作り上げるウェディングプランナーというお仕事。結婚式当日は、新郎新婦さまやご両親から「ありがとう」と涙しながら感謝されることも少なくありません。けれど、この言葉をいただくためにウェディングプランナーは日々小さな努力を積み重ねる必要があります。そこで今回はウェディングプランナーであるために大切にするべき5つのコトをご紹介します。
1.お客さまとの信頼関係を築くための心掛け
ウェディングプランナーが新郎新婦さまと一緒に結婚式を作りあげる上で、もっとも大切なことは信頼関係を築くこと。
新郎新婦さまが何か「困ったな……」と立ち止まって考えないといけないとき、いちばんに思い浮かぶ相談相手がウェディングプランナーであることが理想です。
ウェディングプランナーにとって最も大切なスキルは
ウェディングプランナーであるために、もっとも大切なスキルといっても過言ではないのがコミュニケーション能力。
例えば、会場見学では
「はじめまして」
と会場見学に来てくださった新郎新婦さまに、たった3時間程度の接客で
「この人に結婚式を託してみたい!」
と思ってもらえるくらい心をギュッと捉えるような接客が求められます。
そのためにはしっかり、そして丁寧にヒアリングと提案を繰り返す必要があります。
- お客様が何を望んでいるのか
- どんな演出提案が喜んでもらえるのか
- 式場を決める上で、重視していることやネックになることは何か
など『聞き出す力』『お客様が望んでいるプラスαの解答』この2つをたった3時間の間に詰め込んでやっと
「この人にお願いしたい!」
につながります。
これは、打ち合わせ中や結婚式当日を迎えるまでもずっと同じ。
理想の結婚式を一緒に作り上げる上で欠かせない新郎新婦さまとの信頼関係。
その土台作りには、ウェディングプランナーのコミュニケーション能力は欠かせないスキルなんです!
「?」を「!」にする結婚に関わる総合的な知識
ウェディングプランナーは、結婚式の知識はもちろん結婚にまつわる総合的な知識を備えておく必要があります。
結婚式準備を迎えた新郎新婦さまですが、多くの人にとっては初めての結婚式です。
だから、新郎新婦さまは結婚式の準備に関してわからないことだらけ。
「結婚式がしたい!」
そう思って新郎新婦さまは会場見学に来てくださったり、打ち合わせをします。
でも
- 「結婚式にどんな希望がありますか?」
- 「やってみたい演出はありますか?」
と聞いても、スムーズに答えられる新郎新婦さまは少ないのが現状。。
「ご不明な点はありますか?」
と聞いても
「わからないところが分からない」
という回答もよくあるパターン。
新郎新婦さまはギモンに思うポイントすらも分からないまま見学や打ち合わせに来られるんです。
そこでウェディングプランナーの腕の見せどころ!
ウェディングプランナーという名前から「結婚式をプランニングする人」だと思われているウェディングプランナー。
けれど、実際のところは結婚式をプランニングするだけではなく
- 結婚式に至るまでの結納や両家顔合わせのこと
- 花嫁美容の悩み
- 前撮りの段取りやおすすめの撮影場所
- 結婚式予算の組み方
など備えておくべき知識は多種多様で、結婚式と結婚に関わるトータルをサポートするお仕事でもあるんです。
「これだけ知っておけばOK」
という知識量のゴール地点がないところが、ウェディングプランナーの奥深いところ。
知識があればあるほど、新郎新婦さまのギモンを解決してあげられるだけではなく、新しい提案もしてあげられることができます。
つまりは、新郎新婦さまが思い描く理想の結婚式にも近づくことができるということ!
そのためには、新郎新婦さまの「?」を「!」に変えることができるたくさんの結婚に関わる知識を備える努力がウェディングプランナーには必要になるんです。
ビジネスマナーを身に着ける
「この人に結婚式を任せたい!」そう思っていただくためには、ビジネスマナーもウェディングプランナーとして欠かすことができないスキルのひとつ。
結婚式を挙げようとする新郎新婦さまの年代はさまざまです。
適齢期という言葉はあるけれど、昨今の女性の社会進出もあり結婚のベストなタイミングはひとそれぞれ。
そのため時には自分よりもウンと年上の新郎新婦さまを担当することも珍しくありません。
「若いのにしっかりしているな」
と思って安心していただけるように
- 言葉使い
- 身だしなみ
- 挨拶
- 電話やメールのやりとり
この4つのビジネスマナーはしっかりと身に着けておくようにしましょう。
「新郎新婦さまと仲良くなるために」
と堅苦しい関係を適度に崩すのはOK。けれど、お友だちになってはいけないのも忘れてはいけないコミュニケーションのポイント。
新郎新婦さまとウェディングプランナーとの間には、結婚式というビッグイベントが絡んでいます。
正しいビジネスマナーを踏まえた上で、新郎新婦さまとコミュニケーションを取るようにしましょう。
2.ウェディングプランナーはトラブルにも動じない
『笑顔いっぱいの結婚式』に辿りつくまでの道のりは悲喜こもごも。スムーズに準備をすすめられるカップルもいれば、幾度となくケンカを繰り返し時には「結婚式やめちゃう?」なんてことも。
楽しく迎えている結婚式の裏には、10組新郎新婦さまがいれば10通りのストーリーがあります。
しかしどんなトラブルがあっても、ウェディングプランナーは動じないようにしなくてはいけません!
ときにはケンカの仲裁役も担う
「結婚式は最高の思い出にしたい!」そう強く思うからこそ、価値観の違いから結婚式準備中にケンカをしてしまう新郎新婦さまも少なくありません。
ウェディングプランナーは、そんな険悪なムード漂う新郎新婦さまの仲裁役を担うこともしょっちゅう。
今は、入籍前に同棲をスタートするカップルも多く
「一緒に住んでみて初めてわかった」
と今までお付き合いの中ではお互い見えなかったところが見えて、ギクシャクしていることも……。
違った環境で育ったふたりが初めて一緒に住めば、何かと“普通こうでしょ”が違っていたりもします。
価値観や意見の違いから思うように進まない結婚式準備に、不安を感じマリッジブルーになってしまう花嫁さまもたくさんおられます。
そんなときにも、新郎新婦さまのすぐ近くには頼れる存在としてウェディングプランナーは寄り添います。
目の前でケンカが起こっても、花嫁さまからの相談の電話やメールが着ても、動揺することなく丁寧に、そして適格にトラブルの仲裁を担うのも大切なウェディングプランナーのお仕事でもあるんです。
紆余曲折あった新郎新婦さまの方が、結婚式が終わったあとの達成感も強く感じられますよ!
ウェディングプランナーはご両親だって説得する
結婚式準備中のトラブルは、新郎新婦さまに限った話ではありません。時には、ご両親も登場するトラブルも……。
結婚式の“当然のカタチ”はこの数年間で大きく変化しました。
例えば、引出物。
「大きな引出物をたくさん持って帰ってもらって初めて家の格が伝わる」
と言われていたご両親が結婚したころの引出物スタイル。
でも
「大きな引出物を持たせてしまうのは、ゲストに負担。お家に送っちゃいましょう!」
が、今どきの引出物スタイル。
新郎新婦さま世代とご両親世代には、結婚式に関わる価値観に大きなズレがあります。
そのためこの価値観のズレが、新郎新婦さまとご両親との間でトラブルの原因になることもしばしば……。
ご家族で解決が出来ない場合は、担当のウェディングプランナーにアドバイスを求められることもあります。そんなときは双方の意見をじっくり伺いながら、ベストな解決策を提案するのもウェディングプランナーの役割。
「ここは新郎新婦さまの意見を通してあげた方が……」
という時には、ウェディングプランナーからご両親を説得することも。
そのためには、ココでもやはり必要になるビジネスマナーと結婚式に関わる知識。
正しい言葉使いとご両親から何を聞かれても適切に返答できる結婚式の知識量が解決のポイントになります。
3.ウェディングプランナーは『営業職』であることを忘れない
ウェディングプランナーは結婚式に携わるとても華やかなお仕事です。
ですが、職種で分けると結婚式というモノを売る『営業職』。
そのため結婚式のお手伝いをしながら、会社に売り上げで貢献する営業マンでなければいけません。
華やかな表側とリアルな裏側
表から見ればとても華やかな結婚式場。ですが「事務所に入ると月間の売り上げが棒グラフになって壁に貼り付けられている」という式場もあるほど、ウェディングプランナーは営業色の強い職種です。
ウェディングプランナーの営業評価は一般的に
- 成約率
- 見積アップ率
- 一人単価
成約した件数に対して、何件成約できたか。
初期見積から最終見積までいくら見積を上げることができたか。
見積の総合計から人数を割った金額。
など数字で表されます。
その他にもブライダルフェアごとに目標の成約率が設定されていたり、月別で成約件数目標が設定されていたりと、売り上げに対してストイックな式場がほとんど。
新郎新婦さまの立場からすれば、ウェディングプランナーがこんな数字に追われている職種だと聞かされるとあまり良い気はしないかもしれませんが……。
ウェディングプランナーの評価は、新郎新婦さまからは結婚式の満足度。
それに対し、会社側からは成約率や売り上げに対する数字で評価されます。
ウェディングプランナーは華やかな職種ではありますが、売り上げを求められる営業職であることも忘れてはいけないポイントです。
VSネット情報
色んな情報ネットを通じて簡単に手に入れることができる今、ウェディングプランナーが売り上げを上げるためにメリットにもデメリットにもなるのがネット情報です。
ウェディングプランナーには必須である海外ウェディングの最新トレンドなどが簡単に手に入る一方……
- 「持込料はこうすればナシにしてもらえる!」
- 「式場よりこっちのスタジオの方が前撮りがお得♪」
- 「見積を下げてもらうための交渉術」
- 「私が挙げた◎◎会場の最終見積はこれ!」
など、新郎新婦さまは費用に関する攻略テクを簡単に手に入れることができます。
そのため新郎新婦さまの中には、費用には敏感になっていて驚くほどの情報量でとても高度な節約術をご存知の方も。
売り上げを求められるウェディングプランナーにとって、ネット情報は便利な側面もあれば、「営業スキルを磨かなくては!」と奮い立たせてくれるきっかけになる存在でもあるんです。
4. ウェディングプランナーひとりで結婚式は回せない
新郎新婦さまにとって、そしてスタッフにとっても最高の結婚式にするために欠かせないのが、結婚式に関わるスタッフのチームワークです。
結婚式はたくさんのスタッフで成り立っている
結婚式本番は、ウェディングプランナーをはじめキッチンスタッフにサービススタッフや司会者、音響スタッフにカメラマン、それにヘアメイクさんに……。とたくさんのスタッフが関わって行われます。
だから結婚式本番では、スタッフ全員のチームワークが要に!
そのため普段から何気ないコミュニケーションが、結婚式本番でチームワークを円滑にする土台作りでもあるんですね。
そう考えると、ここでも求められるウェディングプランナーのコミュニケーション能力。
しかも式場によっては、担当のウェディングプランナーは結婚式本番に立ち会うことができない場合もあるので、なおさら大切に築き上げてきた結婚式準備を支えてくれるスタッフのみんなとのコミュニケーションは重要です。
スタッフ間で共有する進行表や発注書だけでは伝えきれない新郎新婦さまの結婚式への思いやこだわりをスタッフ間で共有すればするほど、結婚式はスムーズで、そして新郎新婦さまが思い描いたカタチに近づきます。
だから結婚式本番はもちろん、普段からウェディングプランナーは結婚式に関わってくれるスタッフとのコミュニケーションも大切にする必要があります。
外部スタッフさんとのコミュニケーションも大切
結婚式には、式場を運営している会社の社員でないスタッフの出入りもたくさんあります。むしろ、外部から関わってくださるスタッフの方が多いといえるかもしれません。
例えば、サービススタッフも自社で抱えているのではく、サービススタッフの派遣会社から来てくださることも多いんです。それに演出アイテムを納品、設置してくれる方も外部から。
司会者さんやカメラマンもそれぞれの事務所から派遣されてきてくださいます。
牧師さんや聖歌隊さんだってそうですね。
結婚式本番の日しか会う機会のない人も多いので、本番時のちょっとした申し送りなどの
短時間でしかお話する機会はありません。
短時間の会話だからこそ、丁寧なあいさつと言葉使いが重要!
ここでも必要になるのがビジネスマナーですね!
ここまで新郎新婦さまと大切に築き上げてきた結婚式準備です。
外部のスタッフさんにも、最高のパフォーマンスをしていただくためには、ウェディングプランナーのスタッフさんへの気遣い、心遣いも大切なお仕事のひとつです。
5.「結婚式をあなたに任せます」なウェディングプランナーであるために
一生に一回の大切な結婚式を「あなたに任せます!」と新郎新婦さまから言っていただくためには、ウェディングプランナーとして日頃から心掛けておくべきことがあります。
トレンドは常に意識する
ウェディングプランナーは、新郎新婦さまに最新のウェディング情報を提案するために、常にトレンドを意識しなくてはいけません。
ドレスやはあメイクにペーパーアイテム、テーブルコーディネートや装花のビジュアルインスピレーションは、インスタグラムやピンタレストなどからヒントを得ているウェディングプランナーが多数!
新郎新婦さまにベストな選択肢を選んでいただくために、情報は常に最新のものをより多くもっておくようにしましょう。
高額な結婚式を売るに値する身だしなみ
結婚式の費用は1件数百万円。普段のお買い物から考えるととても高額であり、しかも一生に一回の買い物です。
そんな大切な商品を販売するのがウェディングプランナーですから、その場面に見合った身だしなみを整えておく必要があります。
例えばヘアメイク。
トレンドをキャッチすることも大切ですが、おしゃれだけを追求するのはNG。
どんな世代の新郎新婦さまにも受け入れていただけるような清潔感のあるヘアメイクがポイントです。
それにおしゃれなウェディングアテムを紹介する手元がガサガサに乾燥していたり、伸び切ったネイルだと商品の見栄えも違っています。手先まで丁寧に整えておきましょう。
ウェディングプランナーは結婚式を売るお仕事。
高額な商品を売っているに見合う身だしなみを心掛けるのも日々大切なウェディングプランナーの業務のひとつです。
まとめ
ウェディングプランナーをする上で大切なことを5つご紹介させていただきました。
新郎新婦さまにとって担当のウェディングプランナーは、理想の結婚式を作り上げる上で最強の味方である必要があります。
そのためには、ウェディングプランナーは新郎新婦さまとの信頼関係を築く心掛けがとても大切。ときには新郎新婦さまやご両親間のトラブルにもウェディングプランナーというプロの目線から冷静に解決策を提案し仲裁役をすることも。
とはいえウェディングプランナーは営業職でもあるので、売り上げを意識することも重要です。また高額な商品を売るに見合った身だしなみを整えておくのもウェディングプランナーにとって大切な仕事のひとつ。
と、こうして「ウェディングプランナーにとって大切なこと」をまとめてみると、これからウェディングプランナーを目指す人には少し重く感じてしまわれる方もいるかもしれません。
けれど新郎新婦さまにとっては、それだけ大切な存在でもあるんです。
確かに勉強するべきことはたくさんあって、気を付けなくてはいけないマナーもたくさんあります。
ウェディングプランナーとして身に着けるべきスキルは幅広く、日々努力の積み重ねです。
でもウェディングプランナーのそんな毎日は、自分自身の人として成長をするきっかけを作ってくれる職種でもあります!
これからウェディングプランナーを目指そうとしている方は、誰かの幸せのためだけではなく、自分の未来のためにも是非トライしてみてください!