以前よりも転職が身近になってきたとはいえ、やはり転職は時間・お金・労力が必要となり、人生での大きなターニングポイントになることは間違いありません。
転職での判断が、その後の働き方や収入、しいては人生に大きく影響してくることは言うまでもありません。
そう考えると、やはり転職をする際の判断というのは非常に重要になってきます。
今回はその中でも「会社選びのポイント」についてお話したいと思います。
転職の軸と会社選びの軸
会社を選ぶ際に避けて通れないのが「転職の軸」。
私、実はこの仕事をするまで「転職の軸」なんて言葉を知らなかったし、考えたこともなかったんです。
きっと、初めて転職する方やこれまであまり調べたり人を頼ったりせずに転職してこられた方は知らない方も多いと思います。
会社選びをする前に、まずは「何故転職したいのか」を考える必要があります。
多くの場合、転職をしたい理由があります。
そして、その理由は大きく分けて2つに大別されます。
〇現状に不満があるもしくは課題がある⇒改善したい
〇違う職種、業種にチャレンジしたい
1つ目は現状に何かしらの不満足・課題点を抱えていて、それを改善したいという気持ちから起こる転職したい理由です。
例えば…
・収入を上げたい
・プライベートを充実させたい
・キャリアアップをしたい
・安定的に働きたい
・家から近くで働きたい
などなどです。
これらの理由から転職を考えている方は、「本当に転職すべきなのか」から考え直す必要があります。
何故なら、もしかすると「転職しなくても叶えられる」かもしれないからです。
例えばこんな風です。
・収入を上げたい⇒今の会社では上げることは本当にできないのか
・プライベートを充実させたい⇒仕事量・業務時間を変更することはできないのか
・キャリアアップをしたい⇒今の会社で頑張ってキャリアアップできないのか
・安定的に働きたい⇒今の会社では不安定な理由は何か、それは改善できないのか
・家から近くで働きたい⇒社内異動で改善できないのか
会社とは個人からしてみるととても大きな組織で、入社したからには従うのが当たり前、という考え方もあります。
しかし、これまでの社会を見ると、先人達が改善・改良を積み重ねてきて現在の制度や仕組みが出来上がっているのも事実です。
会社内でも同じことで、「前例がないから」「制度がないから」だけで諦めるのではなく、会社に掛け合ってみるのも一つの手段です。
また、問題や課題、不満点を直接は解決できなくても間接的に解決するという手段もあります。
例えば
・収入を上げたい⇒福利厚生を充実させ、自己負担を減らす
・プライベートを充実させたい⇒休みを取りやすい環境づくりをする
・家から近くで働きたい⇒勤務時間を改善する
全てにおいて代替手段があるわけではないですし、課題や不満点に至った理由によっても代替できる手段は変わってきますので、全てが上記の通り解決できるわけではありません。
ただ、転職にはリスクを伴うものという認識を持ち、「転職したら解決できる」という安易な考えは失敗の元でもあるので、しっかりと検討した上で転職する方が良いでしょう。
2つ目の違う職種、業種にチャレンジしたいという転職理由ですが、こちらも社内異動や社内チャレンジ制度で解決できる場合があります。
全く未経験の職種への転職というものは実はとてもハードルが高いのです。
職種が変わると働き方が変わってくることもありますし、役に立つスキルも職種によって大きく違うことがあります。
そのように大変な変化がある中で環境の変化まで加わってくると、中には変化に耐えられず早期退職に繋がってしまうこともあります。
「新しいことへのチャレンジ」というのは一見ポジティブで明るい未来を想像するのですが、リスクを伴うということをしっかりと認識をしておく必要があります。
そういった点でも、可能であればチャレンジしたい職種や近い職種にまずは社内でチャレンジしてみることができたら、仕事内容や業務のやり方などに慣れることができるので、その後必要であれば転職というステップを踏むことも可能です。
上記のように「今の会社でできることはないかまず考えてみる」というステップの次に「転職」という選択肢が発生します。
会社選びの軸の決め方
転職を本格的に考え始めた時にまず決めるのが「転職の軸」=「会社選びの軸」になります。
転職の軸とは「今回の転職において譲れない点=こだわり」です。
1日の3分の1の時間を過ごす仕事の時間なのでこだわりたい部分は多い人も。
妥協しすぎて「転職した意味がない!」となってしまうのも困りものなので、もちろんこだわることは悪いことではありません。
しかし、譲れない点が多すぎたらなかなか希望に合致する仕事・会社は見つからないものです。
そこで譲れない点が沢山ある場合には「優先順位」を決めて絞り込んでいきます。
①本当に譲れない点は何なのか
②条件付きでも譲れる点は何なのか
③他と比べたら譲ってもいいかなと思える点は何なのか
譲れない点が多い場合はこの3パターンぐらいに分けると良いでしょう。
何もかもを追うのではなく、本当に譲れない点を考えて「転職の軸」にします。
転職の軸にする内容としては大きく分けると下記の通りです。
①仕事内容に関するこだわり(職種、業種、資格・経験を活かせる など)
これまでやってきた仕事、もしくはこれからやりたい仕事など、仕事内容に関するこだわりはこの分類になります。
また、新たに資格取得をした場合や経験を活かしてキャリアアップを狙いたい場合などもこの分類に入るでしょう。
この分類を重視する場合は特に、どのような会社で仕事内容はどんな内容なのか、自身の経験を活かせる、もしくはやりたいことができる内容なのか、といった点に注目して会社の情報を集めると良いでしょう。
②収入に関するこだわり(初年度年収、昇給、賞与、インセンティブ など)
給与を上げたい、賞与が欲しいなど収入に関するこだわりはこの分類に入ります。
但し、注意したいのはすぐに収入を上げる目的での転職はなかなかハードルが高いのが現実です。
給与というのは企業側からすると働いてくれた対価になるものですが、転職ではその会社ではたらいた実勢はゼロの状態からスタートします。企業としては入社後に期待通りの活躍が見られなかったからといって給与を下げることはできないのが実情です。
ですので、ゼロからスタートし入社してから評価してもらえる環境かどうかというのも指標の一つにすると良いでしょう。
③会社組織、社風に関するこだわり(上場/非上場、外資/内資、経営方針・理念、社風、雰囲気 など)
日本にある企業の中で大企業はわずか0.3%と言われています。
それ以外の99.7%が中小企業と呼ばれるのですが、その中にも上場している企業や外資の企業、ベンチャー企業など様々な企業が存在します。
そして、その様々な企業にはそれぞれ経営方針や理念があり、会社風土というものが存在します。
私の出身業界でもあるブライダル業界でも大手企業から小規模の企業まであり、それぞれ環境や風土なども違っていました。
長く働く為には、やはり会社の環境が自分に合っているのかというのはとても大切なポイントになってきます。
ここで押さえておきたいのは、「自分に合う会社」という曖昧な内容ではなく、「どのような」会社が「自分に合う会社なのか」という点を具体的にしておく必要があるということです。
「自分に合う」という点を具体的にしておくことで企業について調べるポイントもより明確になってきますし、入社後のミスマッチも少なくすることができるでしょう。
④労働条件に関するこだわり(休日・休暇、残業時間、制度の取得実績、定年制度 など)
近年、労働条件に関するポイントを重視する求職者の方が増えてきました。
これは日本で「働き方改革」が進んでいるということだと思います。
一方で、企業側には旧態依然の企業も多くあり、制度を整えるに至っていない企業もあります。
最近は女性の労働者数も増えてきており、家庭と仕事との両立を望むのは女性だけでなく男性も同じことだと思います。
プライベートを充実させながら働く為にはこの労働条件に関するこだわりというのは欠かせないポイントになってきます。
⑤福利厚生に関するこだわり(退職金有無、社宅や家賃補助、育児や介護に関する支援、年金制度 など)
福利厚生とは、企業が従業員に対して提供している金銭によらない報酬のことです。
戦後に生まれたものですが、戦後すぐには労働力を確保する為に住居の提供や食事の補助などを行っていたものが時代が移り変わり、企業数も増えてきた現在、より良い人材を確保する為に企業が提供している内容になります。
福利厚生が充実していることにより、働くスタッフのモチベーションが上がり会社の利益に繋げるという良いスパイラルを生むためのアイテムでもあります。
福利厚生が充実していることにより、可処分所得を増やすことができたり、支援があることで安心して仕事に取り組める環境が整うことになります。
⑥昇進、異動に関するこだわり(評価制度、研修制度、人事制度、異動希望の可否 など)
長く働いていく為には、どのように評価され、それが実際に仕事にどのように影響を与えていくのかというのは大きな問題だと思います。
昇進して管理職を目指したい方もいれば、現場で第一線で働き続けたい方など、志向も様々です。
管理職を目指したいけどそういったポジションがない、逆に第一線で働き続けたいのに給与を上げる為には管理職にならなければならない、といった声を聞く事も沢山あります。
会社側とのミスマッチが起こらないよう、こういったポイントを事前に調べておくことも大切だといえるでしょう。
ただし、評価制度に関しては完全にオープンになっていることはないので調べるのは大変です。
口コミサイトなどを元にされる方がおおくいらっしゃいますが、口コミサイトは退職された方が書いているものがほとんどなので、不満点がクローズアップされていることもあります。くれぐれも注意しましょう。
面接まで進むことができれば評価制度について質問することもできるので、気になる企業があれば受けてみて、面接時に質問してみるのが一番良い方法かもしれませんね。
それぞれが重視したい点・改善したい内容によって転職の軸は大きく変わってきます。
上記のどの部分を転職の軸にするかによって、しいては会社選びまで影響してきます。
まずは自分の状況や心境としっかりと向き合い、転職の軸を決めていきましょう。
会社選びで見るべきポイント
会社選びをする段階で、見るべきポイントは数多くあります。
転職の軸によって何を重視するかは変わってきますが、重視するかしないかにかかわらず、下記のポイントは押さえておく方が良いポイントではないかと思います。
①事業内容
会社全体がどのような事業を行っているのかというのを把握します。
多くの会社が会社ホームページに掲載しているものです。
その会社で働くにあたっての全体像を知る、といっても良いかもしれません。
多数の事業を展開している会社では、自分自身の仕事には直接的に関係ないと思われる事業内容であったとしても、どういった分野に手を伸ばされている会社なのかということを知っておくことは、会社の将来性であったり長く働ける会社なのかといった判断にも繋がる内容になってきます。
最近では新型コロナウィルスの影響で企業の倒産なども相次いでおり、特にサービス産業は痛手を負っていますが多事業を展開している企業は強みがあれば生き残っていけたり、逆に多事業を展開していることで運営が厳しくなっていたりと様々です。
長く働ける会社なのか、将来性をどう見るか、今後どのような展開を目標としているのか、等々の判断材料になる部分でもあるので、よく調べておくと良いでしょう。
できれば事業内容をただ見るのではなく、事業内容について詳しく調べたり、その業界のことや業界内での立ち位置などを調べたりすることも参考になるでしょう。
②仕事内容や勤務形態
自分自身の仕事や働き方に直結する部分なので、これを見ない人はいないと思います。
いくつかのポイントに分けて詳しく解説していきます!
仕事内容
「自分が望む仕事内容なのか」ということがポイントになるかと思います。
求人に詳しく掲載されていることもあれば掲載されていないこともあります。
求人に掲載されていない場合は企業のホームページの採用ページの中に詳しい記載があることもあるので、そういったところも参考に調べてみましょう。
また、競合の会社の求人票などを参考に、違いは何か、等を見つけ調べることでより詳しい内容が分かるようになることもあるので、是非参考にしましょう!
必須経験・資格
求人には必須経験や資格などの記載があることが多いです。
これはその時の企業側の求める人物像などを記載しています。
必須経験をクリアしていないと難しいのが実情ですが、必須経験をクリアしていない場合でも意欲・情熱を買っていただける場合もあるので、「この会社でこの仕事をしたい!」という強い想いがあればアタックしてみるのもアリです。
また、資格が必要な仕事に関しては必ず記載があるので、確認が必要です。
雇用形態
勤務形態は「期間の定めのある雇用契約」と「期間の定めのない雇用契約」とがあります。
俗に言う「正社員」と「契約社員」「パート」「アルバイト」などですね。
転職のご支援をさせて頂いていても、ここにこだわりポイントを持っていらっしゃる方は多くいらっしゃいます。
ここで気を付けて頂きたいのが、「正社員だから」一律どの企業も同じ待遇、と思わない方が良いということです。
もちろん正社員の安心感、安定感はやはり重要なポイントではあるんですが、正社員と契約社員の待遇に大きな差がない企業もあります。
企業によっては契約社員からスタートして何年後かに正社員への切り替えを行う企業もあります。
実は大手企業の中にもそういった企業はあり、福利厚生など十分な手当がつく契約社員もあるのです。
「何となく」正社員の方が安心、と思われている場合は、必ずしもそうではないという認識を持つ必要性はあるかと思います。
正社員であったとしても就業態度や法律遵守、業績の悪化などによって、会社側は「解雇」という手段が取れない訳ではありません。(もちろん解雇する為にはそれ相応の理由が必要なのは事実ですが)
逆に、契約社員であったとしても基本的には契約更新するもので、5年経過すれば無期雇用への転換を行うという会社もあります。
また、契約社員で働くメリットが他にないわけではありません。
契約社員で働いていた場合、契約満了による退社であれば退社後の失業保険がすぐに受給できるのです。
通常であれば退職後7日の待期期間の後、3ヶ月求職活動を行うことで失業保険を受給できるのですが、契約満了による退社であれば7日の待期期間の後にすぐに受給することができます。
雇用形態にこだわりを持つ場合は、「なぜこだわるのか」を明確にした上で、本当にそのこだわりが必要なことなのか、という点から考えてみることも大切かもしれませんね。
就業時間や休日
自分のライフスタイルを維持する為には重要なポイントになる部分です。
何時から何時まで働くのか、何曜日に休みが取りたいのか、年間どれぐらいの休日が欲しいのか、等プライベートに直結する内容になります。
ある程度仕事に注力して生活を送りたいタイプなのか、プライベートを重視して生活を送りたいタイプなのかで判断基準はことなってくるかと思います。
また、長い目で見た場合健康維持にも繋がってくる部分でもあります。
③企業の価値観
これは会社の「理念」というものです。
会社の理念とは、過去から未来にかけて、会社がどのような価値観を持ち、どのような点に重きを置いて会社運営を行っているのかということを表現したものです。
企業の価値観と自分の価値観が違うと仕事をするにあたっても何かと障壁になってしまうこともある重要なポイントです。
会社の理念というのは、トップから末端に至るまで全ての社員が共通理解するものになるので理念に共感できないようであれば考え直す方が良いのかもしれません。
④企業の雰囲気や社風
これは求人からはなかなか分からない部分でもあります。
しかし、転職するにあたって求職者側は重要視するポイントでもあります。
ではどうやって調べれば良いのでしょうか。
求人媒体(リクナビネクスト、エン転職、マイナビ転職など)に掲載されている求人であれば求人媒体の担当者が企業や採用担当者へインタビューした内容などが載っていることがあるので、そちらが参考になると思います。
また、企業のホームページには「採用ページ」を用意している企業が多くあります。
そういった企業であれば採用ページにスタッフのインタビューやコメントが載っていることもあります。
転職者の場合、「中途採用」のページを見る方は多いのですが、実は「新卒採用」のページの方が詳しく載っていることがあります。
それは新卒採用は毎年新卒採用を行うに当たって、学生へ魅力的に見せてより良い人材を確保したいからです。
転職者の方にもこのページを見て頂く事で企業の雰囲気や社風を感じていただくことができるかと思います。
直接足を運んでみるという手段もあります。
直接企業の外側からエントランスを覗いてみるだけでも、企業の雰囲気というものは伝わってくると思います。
どのような方が働いていて、どのような雰囲気で仕事をしているのか、などです。
入ってから「思っていたのと違った」とならないよう、見ておきたいポイントですね。
⑤自己成長
自身の自己成長に繋がるというのは大きなポイントです。
1日のうちの3分の1という長い時間を過ごす仕事。
折角であれば自己成長に繋がる方が良いと考える方も多いかと思います。
この仕事をすることで、またこの会社で働く事で、自己成長に繋がり自分の今後に繋げていくことが出来るのかということを求人や企業ホームページから読み取ることが重要になります。
これはどのようなところから読み取るのかというと、社員の年齢層や男女比、研修制度や評価制度、人事異動や転勤などについてからです。
社員の年齢層が幅広いということはそれだけ経験のあるベテランから仕事を教えてもらうことができるということですし、研修制度が充実していることで自己研鑽に務めることが出来ます。
評価制度の基準などがあることで同僚同士切磋琢磨しながら仕事に励むことができるということに繋がります。
また、転勤は一見デメリットに感じやすい点でもありますが、土地や地域の違いによりこれまでできなかった経験ができるという点では人生においてメリットにもなる部分でもあります。
幅広い視点から、自分の成長に繋がるポイントを見つけると良いでしょう。
⑥ワークライフバランス
ワークライフバランスとは、内閣府のサイトによると「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」 と定義されています。
就業時間や休日といった労働条件の部分から有給休暇などの実際の取得率や産前産後休暇、育児休暇や介護休暇、ライフステージが変わってからの働き方などまで幅広く含めてこのワークライフバランスといえるでしょう。
このように考えると、短期的に考えるべきものではなく、長期的な視点で見る必要のあることだと分かると思います。
就業時間や休日といった労働条件は短期的な要素であり、産休・育休・介護休暇などは長期的な要素であると言えます。
どちらかをないがしろにして良いというわけではなく、どちらも重要なポイントになりますが、転職を考えている人にとっては「今のことをすぐに改善したい」という所ばかりに目がいくことが多いので、この会社で働く事は自分のライフプランにおいて長期的にメリットがあるのかどうか、ということを考えていくと良いでしょう。
注意すべき点
①はじめは選択肢の幅を広げておく
転職支援を行う際にまずは求職者の方のご希望を丁寧にヒアリングしていきます。
その時に選択肢を狭められている方がいらっしゃると、とてももったいないな、と思います。
希望を明確にすることは大切なことではあるのですが、選択肢が狭いとそれだけ出会える求人の数も少なくなっていきます。
出会える求人の数が少ないと、もちろん選考してもらえる企業の数も減り、内定までの道のりも遠くなってしまいます。
まずは範囲を狭めず、少しでも興味のある分野や仕事、絶対外せない条件のみで仕事探しをしてみられることをおススメします。
会社との出会いは人との出会いと同じ一期一会です。
少し希望条件から離れていたとしても実は性格と合う会社があったり、逆に条件はぴったりだけど入ってみたら合わないと感じたり、様々です。
選択肢を狭めてしまうと出会うべき企業と出会えなくなってしまうこともあるので、沢山の企業を見て比較してみるというのも企業探しでは大切かもしれませんね。
②条件の優先順位を決めておく
全ての条件が希望通りの会社があれば一番良いのですが、そんなに上手く自分の希望が通ることはなかなかないというのも事実。
いつまでも自分の希望だけにこだわり続けていたら、なかなか仕事を見つけることはできません。
そこで試していただきたいのが、「条件の優先順位をつける」ということです。
絶対譲れない条件
絶対に譲れないポイントを明確にする必要があります。
例えば、子供がいてお迎えが19時までと決まっている場合、それに間に合うように仕事を終えられるかどうかは譲れない条件になってくると思います。
もちろん、家庭によってはお迎えに行ってくれるシッターサービスなどを頼んで対応する家庭もあるとは思いますが、どの選択肢を選ぶかは家庭によります。なので、自分にとって譲れないポイントを押さえておく必要があります。
妥協できる条件
できれば叶えたいけど、絶対に譲れないかというと妥しまいが協できるポイントもある、といった点を押さえておきましょう。
例えば、年収400万円を希望しているけど、住宅手当が受けられるなら年収350万円まで妥協しても良い、といった感じです。
妥協できるポイントはどこなのか、そして妥協できる場合どこまで妥協できるのかを明確にしておくと仕事探しがしやすくなるでしょう。
叶えられればラッキーな条件
他の項目に比べると優先度合いは高くないけど、叶えられたらラッキーな条件です。
これは重要度が高くない条件になるので、最終的に内定を数社からもらった際に一つの判断材料になる部分です。
例えば、休憩時間は1時間欲しいけど他の条件が良いから45分休憩でも良いかな、と考えるような時です。
他に優先度合いの高い項目があれば、そちらを優先する方が長い目で見て働きやすい環境なのではないかと思います。
理想だけになっていない⁉チェックポイント
仕事選びは人生においてとても重要なタイミングであるがゆえに、また転職者にとっては前職で改善したかった点を全て解決したいがために、理想ばかりを追ってしまいがちになります。
例えば、「業績の悪化により年収が下がってしまった」という転職理由の場合、他の会社に移ったとしても同じことはあり得ます。もちろん個人ではどうしようもない部分ですが、個人も会社の一員として考えると、転職する前にできることはないのか、今の職場で改善できる方法はないのかと考えることも大切です。
転職理由は様々ですが、「違う会社に行っても同じことは起こり得る」という認識を持っておくことが大切です。「他の会社に行ったら自分の希望が叶えられる」と理想ばかりを追ってしまうと、転職先で新たな壁にぶつかった時にまた転職を選び、安易な転職が続いてしまうことも考えられます。
また、「違う仕事にチャレンジしたい」という方は会社選びの際に仕事内容についても詳しく調べておくことが大切です。
違う仕事にチャレンジしたい、という方は新しい仕事を始めた時に「思っていたのと違った」となりやすいからです。
転職をすることは悪いことではありませんが、現在の日本社会において転職回数が多いことがメリットになることはあまりありません。
自分にとって本当に必要な転職なのか、という見極めが大切になってきます。
会社選びの際にはどのような会社か、条件はどうかという点も大切ではありますが、まずは一番大切なのは自分の気持ちです。
条件に踊らされず、自分の気持ちとしっかり向き合って、明確にした上で会社や求人内容を詳しく見ていくと良いのではないでしょうか。